忙しさの中でも、自然と笑顔がこぼれる庭を #column
「庭があると、きっと暮らしが豊かになる」——そんな憧れを抱きながらも、「手間がかかりそう」と二の足を踏む方は少なくありません。特に、子育てや仕事に追われる日々のなかでは、庭に手をかける余裕はなかなか見つからないもの。
でも、もし“手間のいらない庭”が叶うとしたら? 夏の陽射しのなか、子どもたちの笑い声が響く。忙しい朝でも水やりの心配なく、ふとした夕方に涼みながら風を感じられる——そんな光景を、無理なく実現できるとしたらどうでしょう。
この記事では、忙しくても心地よく過ごせる「手入れの少ない庭」の工夫を、夏の庭づくりに焦点を当ててご紹介します。
この記事を読めばわかること
- 暮らしにフィットする“手間いらずの庭”の条件
- 夏に起こりがちな庭の悩みと、その防ぎ方
- 新築時に考えておくべき庭の計画ポイント
手入れが少ない庭は“想像以上に心地いい”
「何もしなくていい庭なんて、本当にあるの?」と感じるかもしれません。
たしかに、完全にノーメンテナンスな庭というのは現実的ではありません。でも、ちょっとした工夫と選択で、「ほとんど手間がかからない庭」は実現可能です。
たとえば、こんな作業に追われた経験はありませんか?
- 雑草が一晩でぐんと伸びてしまう
- 朝の出勤前にあわてて水やり
- 虫が気になって外に出るのをためらう
- 落ち葉やゴミで庭が散らかる
これらを未然に防ぐことができれば、庭は“管理する場所”ではなく、“くつろぎの場”へと変わっていきます。

夏の悩みに、先回りで手を打つ3つの工夫
1. 雑草には「防草シート+砂利」で先手必勝
夏の雑草は驚くほどの勢いで広がります。そこで力を発揮するのが「防草シート+砂利」。
地面に防草シートを敷くことで、光を遮断して雑草の発芽を防ぎます。その上から砂利を重ねれば、見た目も自然で歩きやすく、小さなお子さんがいても安心。施工時にしっかりと敷けば、5〜10年は大きな手入れも不要です。
2. 人工芝で“緑”をあきらめない
芝生のある庭は憧れ。でも、天然芝はこまめな刈り込みや水やりが必要で、忙しい毎日にはハードルが高め。
そこでおすすめなのが人工芝です。最近の人工芝は色合いも触り心地も非常にリアルで、ぱっと見では見分けがつかないほど。遊び場としてもぴったりで、裸足でも快適。緑のある暮らしを、無理なく楽しむ選択肢になります。
3. 自動散水で“心配ごと”をひとつ減らす
「今日は水やりできなかった…」という後ろめたさ、誰しも一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
そんなストレスから解放してくれるのが、自動散水システム。タイマー付きの機器を設置すれば、朝の慌ただしい時間や旅行中も、植物は一定のリズムで水をもらえます。
コンパクトな庭であれば、比較的安価で導入可能なのも魅力です。
新築時こそ、“ラクする庭”を計画しよう
庭づくりは、住まいの設計と一緒に考えることで、手間をぐっと減らすことができます。住み始めてから後悔しないために、以下のような視点で考えてみましょう。
■ 庭の「使い方」を決めておく
庭といっても、その用途は家庭ごとにさまざまです。
- 子どもが遊ぶスペース
- 洗濯物を干すための場所
- 趣味のガーデニング
- ただ、眺めて癒やされる空間
こうした目的を最初に共有しておくだけでも、植栽や動線の取り方が変わってきます。
■ 「素材選び」が、日々の手間を左右する
毎日使う場所だからこそ、メンテナンスのしやすさは重要です。
- 雑草が生えにくい防草砂利
- 色あせしにくい人工芝
- 汚れが目立たないタイル舗装
など、選ぶ素材ひとつで、将来の手間のかかり方がまったく違ってきます。
■ 日差しの入り方にも配慮を
夏の直射日光は、地面の温度を上げるだけでなく、植物のストレスにも。
オーニングやシェードを設置すれば、庭全体の温度が下がり、室内への熱の侵入も軽減。心地よさと省エネ、どちらも叶えられる選択です。
“庭がある暮らし”の醍醐味は、何気ないひとときに
手間がかからない庭が実現すれば、暮らしの楽しみは自然と増えていきます。
- 夕暮れに子どもと水遊び
- 休日の午後に、ハンモックでうたた寝
- 家族で外ごはん、夜風を感じながらのんびり会話
特別な準備はいらない。そこに庭があれば、夏の一日が思い出に変わっていく。
まとめ
忙しいからこそ、「庭がある」ことが心の余裕につながります。
毎日を頑張るあなたへ——。 日々の手間を最小限にしながらも、四季折々の豊かさに触れられる、そんな“ちょうどいい庭”を新築時に計画してみませんか?
家族と過ごす時間、ふとした息抜きの場、子どもの成長を見守る空間—— 手間のいらない庭は、そのすべてをやさしく支えてくれる存在になるはずです。