「買ってよかった」と言える家にするために。マイホームで失敗しないための6つのリアルな視点#column
この記事を読めば分かること
- 家を建てた後に後悔する人の共通点とは?
- 住宅ローン・立地・間取り・会社選びで失敗しない具体策
- 未来の暮らしから逆算した家づくりの考え方
はじめに
「おかえり」と言ってくれる玄関がある。
雨の日も、風の日も、仕事や学校から帰ってきたときに、ホッとできる空間がある。
マイホームとは、そんな“自分の場所”を手に入れること。
だけど現実には、夢をカタチにしたはずの家が、数年後には「不満のかたまり」になっている人も少なくありません。
「ローンが予想以上にキツくて、外食すら控えてる…」
「もっと収納をつくっておけばよかった…」
「この土地、昼と夜で雰囲気が全然ちがう…」
そんな声に耳を傾けていくと、家づくりで本当に大切なのは、「間取り」や「デザイン」だけではないことが分かります。
この記事では、後悔しない家を建てるために欠かせない6つのポイントを、体験談やストーリーを交えながら、分かりやすく解説していきます。
1. 住宅ローンは「払える金額」ではなく「続けられる金額」で考える
建てた直後は、「毎月の支払いは大丈夫」と思っていたのに、数年後に「生活が苦しい」と感じる人が意外と多いのはなぜでしょうか?
理由のひとつは、“想定外の出費”です。
子どもの教育費、親の介護、突然の転職…。人生は予想できないことの連続です。
そこに、火災保険、固定資産税、修繕費、住宅ローンの金利などが加わると、あっという間に家計が圧迫されてしまいます。
住宅ローンは「今、払える金額」ではなく、「未来でも無理なく払い続けられる金額」で考えることがとても大切です。
2. 土地選びは「地図」ではなく「足」で確かめる
「駅徒歩10分」「スーパー徒歩5分」といった数字に安心してしまいがちですが、本当にその立地は暮らしやすいですか?
たとえば、ある家族は“駅近”の土地に家を建てました。ところが、道は坂道だらけで、雨の日はぬかるんでベビーカーを押すのも一苦労。
昼間は明るくて穏やかでも、夜になると街灯が少なくて不安に感じることもあります。
地図や広告では分からない“空気感”こそ、暮らしのリアル。
朝・昼・夜に実際に歩いてみる。近所にどんな人が住んでいるか、どんな音がするか。そこに“暮らせるか”を五感で感じることが、土地選びでは欠かせません。
3. 間取りに「未来の暮らし」を入れていますか?
今のライフスタイルにピッタリの間取りでも、5年後、10年後も使いやすいとは限りません。
「子どもが増えて、部屋数が足りなくなった」
「親との同居を考えたとき、バリアフリーじゃないことに気づいた」
「リモートワークが増え、仕事部屋が必要になった」
このように、“未来の暮らし”を想定していない間取りは、時間とともに不満が膨らんでしまいます。
ポイントは、「10年後にどう暮らしたいか?」を軸にプランを立てること。
動線や収納、部屋数は、未来の家族像から逆算することが成功のカギです。

4. 年齢よりも「準備の質」が重要
「30代までに家を建てるのが理想」
「住宅ローン控除があるうちに決めたほうが得」
そんな言葉に焦って決断していませんか?
マイホーム購入の最適なタイミングは、「年齢」ではなく「準備の質」で決まります。
- 自分たちの価値観が整理されているか
- 未来設計が具体的に描けているか
- 経済的に“余裕のある選択”ができるか
これらが整っていれば、20代でも50代でも、後悔の少ない買い物ができるのです。
5. 「会社選び」は、見積もりの安さではなく「人」で選ぶ
見積もりが安い、設備が最新、営業マンが親切。そんな理由だけで住宅会社を選ぶと、思わぬ後悔につながることがあります。
- 打ち合わせのたびに言うことが変わる
- 契約後、対応が冷たくなった
- アフターサポートがずさんだった
そういった“人間関係のストレス”が、家づくりの楽しさを台無しにしてしまうのです。
信頼できるパートナーとは、「こちらの話を丁寧に聞き、正直に話してくれる人」。
誠実な対応をしてくれる会社こそ、長く安心して任せられる存在になります。
6. 完璧を目指すより、「変えられないこと」から優先する
すべてを完璧にするのは不可能です。大切なのは、「あとから変えられないこと」を優先して決めること。
たとえば――
- 土地の広さや方角は、建てた後には変えられません
- 隣家との距離や周辺環境も、簡単には変えられません
- 耐震性能や断熱性など、家の“土台”も同様です
逆に、壁紙や照明などは、数年後でも変更できます。
だからこそ、「変えられないことにこそ、時間とお金をかける」ことが、後悔のない家づくりにつながるのです。
まとめ
家づくりは、人生でいちばん大きな「未来への投資」です。
「見た目」や「予算」だけで判断するのではなく、あなたと家族が“どんな毎日を送りたいか”を出発点にすることが、いちばん後悔の少ない道です。
住宅ローン、土地選び、間取り、会社選び――それぞれに大切な視点がありますが、共通しているのは、「未来の暮らしから逆算する」ということ。
この記事が、あなたの家づくりの出発点になれたなら幸いです。